燃料には石炭や石油を始め、RPFやバイオマスなどの再生資源と幅広い試料があります。
これらの燃料を使用する際、環境に大きな負荷を掛けないため、また安全に使用するために品質管理が非常に重要となります。
1.安全に使用できるか?
低品質な燃料のなかには、自然発火するなど安全上のリスクを抱えたものがあります。
どのようなシーンで用いられるにせよ、安全性は真っ先に検証しなければならないポイントです。
2.環境に配慮しているか?
石炭や原油は燃焼時に、地球温暖化にかかわるとされている二酸化炭素や、大気汚染の原因物質である硫黄酸化物、窒素酸化物などが発生します。
また、不純物の多いものほど、燃焼後には多くの廃棄物(石炭灰など)が残されます。
3.事業用燃料の要求品質を満たしているか?
事業用として工場や発電所などで燃料を用いる場合、燃料の品質は採算に大きく影響します。
品質が悪いと、発熱の効率が悪いため大量の燃料が必要になり、輸送コストなどがかさんでしまいます。
要求品質を満たした燃料かどうか、事前に分析しておく必要があります。
石炭の場合、もっとも一般的な品質チェックの手法として「工業分析」が用いられます。
工業分析では石炭に含まれる水分・灰分・揮発分・固定炭素という4要素を分析し、それをもとに品質を判断します。
1.調査項目
固体燃料(石炭、コークス、木質ペレット等)
工業分析(水分、灰分、揮発分、固定炭素)
元素分析(CHNS)、微量元素分析(F、Cl、B、Se、Hg、As)、発熱量
液体燃料(燃料油、再生油等)
油性状一般分析(発熱量、元素分析、動粘度、引火点、密度、残留炭素、水分、灰分、流動性、反応性等)
リサイクル燃料(RPF,バイオマス 関連)
各種再生可能エネルギー対象物に関する分析
燃料としての一般性状分析(発熱量、元素分析、水分、灰分、かさ密度、塩素、硫黄)
危険物判定試験
消防法における危険物第2類(可燃性固体類)、危険物第4類(可燃性液体類)に関する分析
*関係法令
2.リサイクル燃料について、燃料としての活用を判断する場合
原料について、再生資源となる物質の一般性状分析を行います
分析対象
建設発生土 建設廃材 産業廃棄物 焼却灰・飛灰・PS灰 がれき 木屑 土壌 鉱さい
動植物残渣 製品くず 汚泥 廃プラ 油分を含む無機系混合廃材
分析項目
発熱量 元素分析 工業分析
木質ペレットとは?
丸太、樹皮、枝葉など木質バイオマスを原料につくられます。
これらの原料を細かい顆粒状まで砕き、それを圧縮して棒状に固めて成形したものがペレットです。
建築端材などの残・廃材が有効活用されています。
これまで未利用であった林地残材や焼却処分されてきた樹皮、のこ屑・端材などを木質ペレットの原料として有効活用することにより、木質資源の循環利用を進めることができ、化石燃料から再生可能なエネルギーヘの転換転換が進むことによって、化石燃料の使用量抑制に寄与することができます。
1.木質ペレットの特徴
燃料として、下記の特徴があります。
・原料の85~90%を有効なエネルギーに変換する。
丸太をペレットにすると、丸太の85~90%をエネルギーとして利用できる。
・エネルギー効率がよい
チップとの比較において、ペレットはかさ密度(容量あたりの重量)で2倍以上で、 エネルギー密度(容積当たりのエネルギー量)では3倍以上。
・燃焼効率がよい
ペレットは含水率が低いため燃焼効率がよく、不完全燃焼のときに排出する一酸化炭素排出量は限りなくゼロに近い。
2. 調査項目
当センターは一般社団法人日本木質ペレット協会より指定試験機関として指定されており「木質ペレット品質規格」の全項目について分析対応が可能です。
微粉率の測定方法 寸法(直径/長さ)かさ密度 含水率 機械的耐久性 発熱量 灰分 硫黄分 窒素分
全塩素分 重金属(砒素、カドミウム、全クロム、銅、水銀、ニッケル、鉛及び亜鉛)
(1)お問い合わせ → (2)申請書と試料郵送 → (3)試験(10営業日)→(4)試験結果郵送
*関係資料
【使用機器の一例】
RPFとは、産業系廃棄物のうち、古紙及び廃プラ類を主原料とした高品位の固形燃料です。
【使用機器の一例】